(1)「人工甘味料」と心筋梗塞・脳卒中の関係
2022年、フランスの研究者が10万人を9年間追跡した研究で、人工甘味料を多く摂取する人は、摂取量少ない人に比べて、心筋梗塞や脳卒中などの血管の病気が9%多いことが報告されました。さらに甘味料の種類別に解析すると、
- アスパルテーム:脳卒中が17%増加
- アセスルファムカリウム:心筋梗塞や狭心症が40%増加
- スクラロース:心筋梗塞や狭心症が31%増加
と、より高い危険性が報告されています。
2024年には中国の研究者が約220万人分のデータを解析し、人工甘味料入り飲料を多く摂取するほど、心筋梗塞や脳卒中による死亡が増えることを報告しました。

<人工甘味料入り飲料で脳卒中や心筋梗塞が増える>
(Nutr J. 2024 Jul 31;23(1):86.より抜粋改変)
(2)植物由来の「糖アルコール」も危険
糖アルコールのキシリトールはトウモロコシの芯や白樺など広葉樹が、エリスリトールはトウモロコシ由来のでんぷんが原料です。植物由来ですが、いずれも工場で大量生産される甘味料で、大量摂取で心筋梗塞や脳卒中が増えるという研究が複数発表されています。
- 2024年、アメリカの研究では1100人を解析し、血中キシリトール濃度が高い人は低い人に比べて、3年以内の心筋梗塞や脳卒中の発症が57%も増加すると報告されました。
- さらに同年、別のアメリカの研究で4500人を19年間追跡した結果、血中エリスリトール濃度が高い人は、
- 総死亡が50%増加
- 心臓病や脳卒中による死亡が86%増加
という非常に深刻な結果が示されています。
この原因として、キシリトールやエリスリトールが血液中の血小板を活性化させ、血栓(血の塊)ができやすくなるためではないかと考えられています。植物由来だからといって全く安心はできません。
→ 第3章「甘味料では糖尿病は改善しない」
<出典論文>
- Artificial sweeteners and risk of cardiovascular diseases: results from the prospective NutriNet-Santé cohort
(人工甘味料と心血管疾患リスク:前向き研究NutriNet-Santéコホートからの結果)
Charlotte Debras, et al. BMJ . 2022 Sep 7:378:e071204.
- Artificially sweetened beverage consumption and all-cause and cause-specific mortality: an updated systematic review and dose-response meta-analysis of prospective cohort studies
(人工甘味料入り飲料の摂取と全死因死亡率および特定死因死亡率:前向きコホート研究の最新の系統的レビューおよび用量反応メタ解析)
Zhangling Chen, et al. Nutr J . 2024 Jul 31;23(1):86.
- Xylitol is prothrombotic and associated with cardiovascular risk
(キシリトールは血栓形成促進作用を有し心血管リスクと関連する)
Marco Witkowski, et al. Eur Heart J. 2024 Jul 12;45(27):2439-2452.
- Serum Erythritol and Risk of Overall and Cause-Specific Mortality in a Cohort of Men
(男性コホートにおける血清エリスリトール濃度と全死因死亡率および特定死因死亡リスク)
Jungeun Lim, et al. Nutrients. 2024 Sep 14;16(18):3099.