灰本クリニック

50歳以上は痩せると危険、太らせる栄養治療

 

皆さんはご自身のBMI(肥満指数)をご存じですか?

 皆さんはご自身のBMI(肥満指数)をご存じですか?体重を身長の二乗で割ると計算できます。例えば身長が160cmで体重が51kgだとするとBMIは約20、64kgでBMI約25、76kgならBMIは約30です。管理栄養士の栄養指導と言えば、患者さんを「痩せさせる」「栄養を制限する」印象が強いかと思いますが、当院では栄養指導の約半数は「太らせる」「もっと栄養をとる」患者さんたちです。癌術後、抗癌剤後、心不全で入退院を繰り返す、在宅酸素療法、椎体骨折などで3-6か月間にに5-20kgも痩せてしまった患者さんたちです。早急に体重を増やさなければ命に関わります。

ではなぜ太る必要があるのか、メタボリック症候群のウソも含めて命と体重の正しい関係について医師から説明します。

小太りは生き延びるが、痩せは生き延びない―肥満パラドックスの真実とメタボの嘘―


命のかかった病気と闘うには体重と体力

 たとえば胃癌・食道癌・膵臓癌などで臓器を切除する手術を受けると7-15kg体重が減ります。そこからさらに放射線治療や抗癌剤治療などが始まると全部で10-20kgも体重が減ります。15-20kgも減ると内臓脂肪も使い果たして筋肉も減って杖歩行となります。その時になって太ればよいのは通用しません。食道・胃・膵臓がなくなり、さらに抗癌剤を使えば、まったく食べられなくなるだけでなく、毎日嘔吐や嘔気が続きます。それを想像してみてください。 エネルギー源となる糖質(ごはん、ぱん、麺)も筋肉の材料となるタンパク質(卵、大豆製品、肉製品)も量(かさ)が大きく、見るだけでおなかがいっぱいになります。吐き気が強く体調不良の時にごはん、チキンソテーやゆで卵など食べる気になりますか? なにはなくとも、まず体を動かし、代謝を回すエネルギー源が第一です。そこで重要になるのが、かさばらない脂質です。揚げ物や油たっぷりの野菜炒めを食べろという意味ではありません。植物油をいろいろなおかず、味噌汁、スープ、スムージー、ドリンクなどにまわしかければよいのです。植物油大さじ1.5杯(18g)でコンビニおにぎり1個分のエネルギーになります。無味無臭で安価であり、量が少なくエネルギー源になる植物油が最も重要です。

いくつかの実例を示しながら、“痩せると死ぬ、小太りが長生き”の肥満パラドックスを説明します。
灰本クリニックの体重を増やす栄養治療は2015年に手術不能の膵臓癌患者から始まりました。

症例1:手術不能の膵臓癌患者さん、2年半の抗癌剤との闘い
この患者さんは抗癌剤治療後3日間ほぼ絶食状態となり体重は3kg減、3週間後の次の抗癌剤までに体重を戻すことで2.5年も生きることができました。

症例2:肺癌術後、少食でアルコール中心の痩せた男性
この患者さんは毎日3回飲む青汁にサラダ油を追加することで15kg太ることができました。


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