● 58歳 男性 早朝に高く夜に低い患者さんです。
この症例は、長時間作用型のオルメサルタン10mgとナトリックス1mgを朝起きてすぐに服薬して125前後安定していましたが、12月初旬から早朝血圧が夏から20も上昇して145~150まで上がって来ました。
早朝に高く夜に低いので、血圧手帳はノコギリの歯のようにギザギザの形になります。灰本クリニックでは「朝ギザ」と読んでいます。

症例1とは対照的に、一日朝1回の服薬によって夜寝る前までは効いていますが、真夜中から効果が切れて翌朝に上がっています。
12月22日の寝る前にアダラートL10mg(短時間作用型)を追加しました。翌日の早朝から120台に下がっています。この薬はおよそ8時間ほど降圧効果があります。この患者さんが早朝血圧を測定する6時30分頃には十分に下がっています。

この患者さんは症例1とは対照的です。朝に服薬した降圧薬は真夜中に効果が切れてしまい、早朝に血圧が上がるのです。降圧薬の効果の持続時間は人によって千差万別です。