高血圧治療で特に大切にしているのが、早朝血圧(起床後30分前後)の管理です。その理由と対策をご説明します。
1. なぜ早朝血圧が危険なのか?
脳卒中などの重い病気は、とくに「朝起きた時からの1時間前後」に多発することが分かっています。
• 血圧の急上昇:24時間自動血圧測定器で詳しく調べると、夜中に100mmHg前後まで下がっていた血圧が、夜明けの午前3時頃から急激に上がり始めることがわかっています。
• この急激に上昇する血圧が「早朝高血圧」です。血管に大きな負担をかけるため、脳卒中の引き金となりやすいのです。
2. 早朝血圧を125まで下げるための対策
当院では、この早朝高血圧を125抑えるために、薬の飲み方を工夫しています。
• 寝る前の薬:早朝血圧を効果的に下げるには、作用時間が短めの薬(ワイテンス、ニフェジピン)を「寝る直前」に飲むのが有効です。
• 冬場の対策:冬の早朝に寒さで体が冷えると、さらに早朝血圧は上がりやすくなります。暖房や衣服を工夫しましょう。
• 当院では、高血圧治療中の患者さん2000人のうちおよそ半数が、寝る前に薬を服用して早朝血圧を125まで下げています。
*大切なお願い
ご自宅で早朝(起床後30分前後)と夜に血圧を測り、記録していただくことが、早朝高血圧を把握し、薬の量を調整するための一番大切な情報となります。