灰本クリニック

心不全患者における中等度の連続運動と強い有酸素間欠負荷運動の効果

投稿日時:2021年09月07日

-強い、間欠的な運動が心不全を改善する-
 運動トレーニングは、慢性心不全の症状を軽減すると報告されていますが、どのような運動強度が最大に有益な効果をもたらすかについては、議論の余地があります。
 2007年に報告された研究では、安定した心不全患者を対象に週3回、12週にわたって中等度の連続トレーニング(MCT)または高度有酸素間欠トレーニング(AIT)を行う群と身体活動に対するアドバイスを受けるのみの対象群(Control)に無作為に振り付けその効果を検証しています。
 中等度連続トレーニングとはちょっと苦しいけど何とか耐えられる程度の歩行を約40分。高度有酸素間欠トレーニングとは4分間息が切れるくらいの歩行をし、その後3分間楽な歩行を行うのを1セットとし、合計4セット行いました。
 結果は血管の働きや最大酸素摂取量は有酸素間欠トレーニングで優位に改善がみられ、生活の質も向上がみられました。
 慢性心不全の症状を軽減し生活の質を向上させるためには、自身の適切な運動負荷量を理解した上でかなり強い負荷の有酸素間欠運動を実施することが大切になります。(文責:理学療法士 手嶋知佑樹)

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出典:Superior Cardiovascular Effect of Aerobic Interval Training Versus Moderate Continuous Training in Heart Failure Patients A Randomized Study. Ulrik Wislff et al., Circulation, 2007; 115(24):3086-94. doi: 10.1161/CIRCULATIONAHA.106.675041.?


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