ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)は胃の粘膜に感染する細菌で、慢性胃炎、胃潰瘍、胃癌の原因となっている菌です。
ピロリ菌がいる胃からは胃癌が発生することがわかっていますが、ピロリ菌がいない胃からは極めてまれです。ピロリ菌を除菌すると胃癌の発症率は大幅に下がります。バリウム検査や胃カメラを毎年受けても胃潰瘍や胃癌の予防にはなりません。1週間の内服でピロリ菌を98%除菌でき、胃潰瘍や胃癌の発症を予防できます。当院では5000人以上の除菌治療を行っており、この数は日本でも有数となっています。無症状でも保険で胃カメラやピロリ菌を除菌することができますので一度ご相談ください。
当院ではピロリ菌の有無は「尿素呼気試験」で確認しています。ピロリ菌の検査の中では一番精度が高く、空腹で検査を行います。検査薬を飲む前後の呼気(はき出した息)を採取してピロリ菌が作っている二酸化炭素の量を調べます。
なお、現在の日本人ではピロリ菌に感染している人の割合は、60歳代で40%、50歳代で30%、40歳代では20%、それより若い人では10%となっています。
※ピロリ菌を保険診療で除菌する場合は胃カメラ検査が必須です。
※ドッグなどで実施される血液検査(ピロリ血中抗体)や尿検査(ピロリ尿中抗体)などの簡易検査のみでは保険での除菌はできません。

除菌したらすぐに胃癌の発症率が減るわけではなくゆっくり減少します。当院では除菌した1年後、3~4年後に胃カメラを勧めています。特に1年後の胃カメラは重要で胃の粘膜の状況を確認するとともに、除菌前にすでに存在していた1cm未満の微小な癌が見つかることがあります。