旬な話題

腸内細菌と病気 その1「腸内細菌を壊す身近な食品と薬」

記載者:NS  公開日時:2019年4月26日

灰本クリニック 灰本 元

 腸内細菌とは主に小腸~大腸に生息する細菌のことです。口腔内には唾液1mlあたり1億個の細菌が生息していますが、胃ではPH1という強力な酸性のなかで著しく生息数は少なくなり、小腸から大腸に下りるにつれて増加し、大腸では1兆個/便1gに達するといいます。


食事ではLDL-コレステロールはほとんど下がらない

記載者:NS  公開日時:2019年3月7日

灰本クリニック 灰本 元

 わたしのLDL-コレステロール値は60歳までは何も特別な苦労をしなくても100mg/dl以下を10年以上も保ってきたのですが、60歳を超えたあたりから次第に上がって今年は150前後となりました。


長引く咳について

記載者:NS  公開日時:2019年1月21日

 ここ数年、数週間の長引く咳で受診する患者さんが増えています。他の医院で抗生剤や吸入薬を処方されたにもかかわらず咳が改善しない患者さんが増えている印象があります。

 咳は3週間までの「急性の咳」、8週間までの「遷延性(せんえんせい)の咳」、8週間以上続く「慢性の咳」に分類されます。期間が短ければ短いほど感染症に伴う咳が多く、長ければ長いほど感染症以外の原因(例:タバコによる肺気腫など)が多くなります(下図参照)。当院で増えている咳は「遷延性の咳」に該当し、薬が効きづらく、医師にとっては厄介な症状です。今回はこの「遷延性の咳」についてお話します。


認知症が減り始めている!?

記載者:NS  公開日時:2019年1月10日

灰本クリニック 灰本 元

 最近読んだ論文によるとスウェーデンの全入院患者を30年間追跡すると、2011年頃から認知症が減り始めているという、驚く結果が書いてあった。30年間追跡したのべ人数は4500万人、そのうち認知症の診断数は150万人に達する。スウェーデンの現在の人口が1000万人だから、論文に記載がある通りまさに全国民的な調査である。

 70歳以上でもっとも低下しているのは、70-74歳の高齢者のなかでも比較的若い世代である。これはどのように考えたらよいだろうか? 大規模関節研究を専門とする名大の疫学専門家に問うたところ、「認知症発症の危険因子は脳心血管障害の危険因子(喫煙、高血圧、高コレステロール、糖尿病)と重なるので、そのような危険因子が薬の服薬や生活習慣の改善によって改善すれば、当然発症リスクは減ってくる」という返事であった。

 わたしは開業して30年近くなる。およそ30年前にメバロチンが発売となり高コレステロール血症の薬物治療が開始になったが、当時は効果が弱く薬代も高価だったのでそれほど多くの患者に使っていなかった。しかし、ストロングスタチンが発売になった15年前からは多くの患者に使うようになり、5年前のジェネリックの登場後からは徹底的に下げるようになって(とくに糖尿病では)処方数は著しく増えている。その頃から、どこまで下げれば心筋梗塞が予防できるか、目標値がはっきりしてきた。

 一方、高血圧をみると30年前はアダラートが全盛の時代であり、そこそこ血圧は下がるようになった。20年前のアムロジン、15年前のARB(とくにオルメテック)の登場以降、ナトリックスやアムロジンと組み合わせると当院の患者では家庭血圧測定で早朝血圧は夏で94%、冬で84%を135mmHg未満に下げることが可能となってきた。それを背景に当院では脳卒中で寝たきりになる患者はほぼ発症しなくなった。

 日本人の糖尿病では過去10年間に、主にDPP4阻害剤の効果によりHbA1cは-0.4%下がっている。当院では糖質制限食を併用しているので、わたしたちの臨床研究によると-1.0%も下がっている。また、喫煙率もこの10年間では相当に下がっている。

 高血圧、高コレステロール血症がしっかりコントロールできるようになったのは最近の10-15年のことであり、これはスウェーデンでも日本でもそれほど年代的に違いはないだろう。70-75歳でもっとも発症率が減った人たちは10-15年前には55歳~65歳であったはずだ。その頃からしっかり危険因子を投薬によって改善すると、脳心血管障害だけでなく認知症も予防できるかもしれない、というのが今回の論文から読み取れる。

 わたしたちがすべきは徹底的に血圧とコレステロールをコントロールしたうえで、ゆるやかな糖質制限食と少量のメトフォルミン、DPP4阻害薬をつかって糖尿病のHbA1cを1%下げることが、すなわち認知症予防につながると信じたい。日本での認知症発症率の変化を早く知りたいところである。

 


レシピ集を使って脂質摂取の増加に成功

記載者:NS  公開日時:2018年11月2日

灰本クリニック 灰本 元

 前回は「医師が実践するおいしい糖質オフ レシピ 216」を紹介しました。今回はそれを使ってたくさんの糖尿病患者さんに説明してみたら愕然としたのでその話題を書きます。ちなみに、第1刷は12,000部発刊したのですが、3か月間に10,000部近くも売れて早くも増刷となりました。


人工甘味料について

記載者:NS  公開日時:2018年9月11日

砂糖飲料と人工甘味飲料の消費と肥満の関係を評価した論文の紹介です。


Blood pressure categories and long-term risk of cardiovascular disease according to age group in Japanese men and women
Akira Fujiyoshi et al. Hypertension Research (2012) 35, 947–953

 収縮期および拡張期血圧によって定義された血圧値の分類が一般的に用いられている。しかし、血圧値の分類別の心血管疾患(CVD)リスクは異なる年齢階級において十分に調査されてきていない。この研究の目的は、血圧値の分類および年齢階級に応じた長期CVDリスクとその影響を評価することであった。


Relationship Between Metabolic Risk Factor Clustering and Cardiovascular
Mortality Stratified by High Blood Glucose and Obesity  NIPPON DATA90, 1990–2000
NIPPONDATA90  KADOTA A et al., Diabetes Care 30:1533–1538, 2007


少量喫煙と冠動脈心疾患および脳卒中の発症リスク

記載者:NS  公開日時:2018年5月31日

Low cigarette consumption and risk of coronary heart disease and stroke: meta-analysis of 141 cohort studies in 55 study reports

Allan Hackshaw et al. BMJ 2018;360:j3984 | doi: 10.1136/bmj.j3984 


Consumption of ultra-processed foods and cancer risk: results from NutriNet-Santé prospective cohort
Thibault Fiolet et al. BMJ 2018;360:k322 | doi: 10.1136/bmj.k322


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