海外の注目論文を紹介

肥満パラドックス

 パラドックスとは矛盾していることを意味しています。肥満パラドックスとは、やせた人も太った人も病気になりやすいが、生き残るのは太った人でやせた人は死亡リスクが高くなるという考え方です。わかりやすく言うと、肥満の人は病気にはなりやすいが、いったん病気になっても耐える力があってなかなか死なないという意味になります。
 実際にそんなことが起こるのでしょうか? 肥満パラドックスは「肥満はやせより長生き」という新しい考え方なので「肥満はだめ、やせなさい」というメタボリック症候群と対極にあります。肥満パラドックスは医師の間では少しずつ浸透し始めていますが、一般の方々にはまだほとんど知られていません。この肥満パラドックスという考え方は、今後世界を席巻して新しい医学の常識となるにちがいありません。

“肥満パラドックス”を知っていますか? その1

肥満パラドックス その2 ―メタボリック症候群はトンチンカン―

人工甘味料について

 糖質制限食を実施するときに人工甘味飲料や人工甘味料を使ってよいという立場と使うべきではないという立場が対立している。それは、かつて日本で長らく使われていた人工甘味料のサッカリンが発がん性ゆえに突然販売停止になった苦い経験を彷彿とさせる。その経験がある私の世代は人工甘味料に懐疑的かもしれない。私ははっきりと反対である。口当たりはたいそう甘いが体には大丈夫、そんなヒトの味覚をだますような物質が安全とは到底私には思えないからである。   Nature2014に人工甘味料が腸内細菌の撹乱を介して耐糖能を悪化させるという論文が発表された。この研究はきわめて緻密な実験を動物だけでなく人体をも題材にして実施し、人工甘味料の本質を証明してくれた。
 一方、大規模観察研究でも2011年以後人工甘味飲料と糖尿病発症について3編の報告が専門誌(AJCM)に掲載されている。そのうちの一つを紹介したい。

人工甘味飲料は糖尿病に使えない

肥満につながる砂糖飲料と人口甘味飲料

人工甘味料および糖甘味飲料摂取と2型糖尿病の発症

加工食品について

超加工食品の消費と癌の発症リスク:NutriNet-Santéの前向きコホートの結果

血管障害に関する論文

日本における冠動脈心疾患による死亡率の継続的な低下と総コレステロールの持続的かつ顕著な上昇:7カ国調査後の日本の経験

日本人の男女における年齢階級別の血圧値の分類と長期心血管疾患リスク

少量喫煙と冠動脈心疾患および脳卒中の発症リスク:55の研究報告における141のコホートのメタ解析

コレステロールの変動性と死亡リスクおよび心筋梗塞、脳卒中の発症リスク:全国の地域住民を対象とした研究

代謝症候群の危険因子集簇と高血糖と肥満により層別化された心血管疾患死

日本の地域住民におけるBMIと脳卒中の発症:JMSコホート研究

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