糖尿病・メタボリック症候群

当院の糖尿病への取り組み

.当院へは1000人近い糖尿病患者さんが通院しています。その多くの患者さんは「ゆるやかな糖質制限食」に取り組んでいます。血糖値を上げるのは炭水化物、つまり、ごはん、パン、麺、芋だけなので、糖質制限食ではそれらをゆるやかに制限し、その代わりに血糖を上げない脂の摂取量を少し増やします。この食事療法は血糖値を劇的に下げますので、糖尿病薬を使わなくても血糖値の目安となるHbA1c値を下げるだけでなく、体重も減り、それに中性脂肪や悪玉コレステロールなども下がり、逆に善玉コレステロールは上がります。ダイエットにもたいへん効果的です。糖尿病で薬が増えて困っている、薬を飲みたくない、体重を減らしたいという方は是非、スタッフにご相談ください。

 最近の研究では、糖尿病患者さんは脳卒中や心筋梗塞の血管障害では死なない時代になったことです。これは糖尿病に合併した高血圧を薬でしっかり下げると脳卒中で死ななくなり、悪玉コレステロールを薬で正常まで下げると心筋梗塞でも死ななくなります。一方、糖尿病患者さんでは癌の発症が糖尿病でない人に比べて1.7倍も増えることが最近わかって来ました。毎年当院で発見される癌は約70人、つまり1週間に1人~2人も癌が見つかるのですが、実にこのうち約半数が糖尿病患者さんです。以上をまとめると当院の糖尿病治療の方針は次の3つとなります。

①薬をできるだけ使わずに、ゆるやかな糖質制限食を中心とした生活習慣の改善によって治療する②合併する高血圧とコレステロールを徹底して下げて脳卒中や心筋梗塞を予防する。
③糖尿病患者さんに発生しやすい膵臓、肝臓、胆のう、それに大腸癌をできるだけ早期に発見する。

 当院では医師、管理栄養士、看護師だけでなく、エコーやCTで癌を見つけている技師、それにこれらの技術職を支えている医療事務を含めて全員で糖尿病の管理や癌の診断に取り組んでいます。

 

“ゆるやかな”ローカーボ食について

 当院は、2003年より“ゆるやかな”ローカーボ食(糖質制限食)による糖尿病治療に力いれており、10 年以上にわたる臨床研究の結果を海外専門誌に2008年から毎年発表してきました。その一部の英論文がアメリカ糖尿病学会のガイドラインに使われています。現在ではもっと経験が蓄積され、より安全で効果的な指導が出来るようになっています。                 
この食事療法に興味がある方はNPO法人日本ローカーボ食研究会ホームページhttp://low-carbo-diet.com/にもっと詳細が記載してあります

 
この食事療法は従来の糖尿病食事療法と比べて、血糖、HbA1c体重、コレステロールなどが改善し、また糖尿病の薬も減らすことができるので、糖尿病やメタボのほとんどの課題が解決できます。
 しかし、厳しい糖質制限食(朝昼夕の三食で炭水化物を制限)を長期にわたり続けると総死亡、癌死、心血管発生数などが増えて危険だということが海外の研究から明らかとなってきました。

 当院では重症度に応じて4段階の糖質制限を行っています。

HbA1c7.4以下‥糖質を夕食で半減または週4回夕食で糖質制限。
HbA1c7.5から8.9‥毎日夕食で糖質制限。

HbA1c9.0から11.9‥毎日朝と夕食で糖質制限。
HbA1c12.0以上‥短期間(3ヶ月くらい)3食の糖質制限。

 数値が改善した後は1段階ずつ糖質制限を緩めていきます。重症度に応じて糖質制限を使い分ける方法はゆるやかな糖質制限食を維持しながら、無駄な厳しい糖質制限を避けることができます。 

 院長が中心となって執筆したローカーボ食の教科書「正しく知る糖質制限食‐科学でひもを解くゆるやかな糖質制限」(本体1680円+税)が技術評論社から発刊され、そこに詳細が書かれていますので、是非お読み下さい。院内でも販売していますし、アマゾンhttp://www.amazon.co.jp/dp/4774160830/からも買えます。

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